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若者による社会保障のブログ

ニュースで見るけど難しくてよく分からない社会保障を少しだけ噛み砕いていくブログです。若者目線で綴っていきます。

風邪をひいた時、病院に行くべきか

ちょっと前回の記事と重複感がありますが、最近、風邪をひいた時に思ったことシリーズでもう一本記事を書こうかと思います。

 

この時期はいきなり寒くなったり、暑くなったり、、体調管理をしていくのが難しいので、皆さんもお体には気を付けてください。

 

さて、風邪をひいた時、皆さんどのように対処しますか?

 

病院にいくのではなく、近くのドラッグストアで風邪薬を購入して、家でゆっくりと休む人もいるでしょう。

風邪をひいた時には、とにかく休んでいるのが一番ですよね。

 

少し倹約テクニックみたいになりますが、

①自分でドラッグストアにいって風邪薬を買う

②診療所にいって薬をもらう

このどっちが安いのでしょうか??今回は、それぞれ検証してみたいと思います。

 

 

①ドラッグストアに行って風邪薬を買う

 これは簡単ですね。ドラッグストアで購入した風邪薬の代金がかかりますね。いいやつだと2,000円くらいの風邪薬がありますね。

 

②診療所にいって風邪薬をもらう

 さて、診療所にいって、お医者さんに診療してもらって、風邪薬をもらうといくらくらいかかるのでしょうか。。。。

 まず、初診料がかかりますね。大体900円くらいかと思います。さらにそこから、処方せんを書いてもらうので、処方せん料がかかります。それは、200円くらいです。

 さらに、それをもって、薬局に行った場合、薬局では、調剤基本料(薬局で薬を処方してもらうために必要な基本料)、調剤料(薬を調剤してもらうことへの対価)、薬剤服用歴管理指導料(お薬についての説明をすることへの対価で、400円くらい。そしてお薬代がかかります。なので、合わせて2000円くらい結局かかりますね。

 

さて、①と②のどちらも同じ値段でした。

 

ですが、皆さんご承知のとおり、②の方は、医療保険がきいているので、本当にかかっている費用はもっと多く、6000円以上はかかっているのですね。残りは保険料や税金で賄わられているのです。

 

皆さんが窓口で負担するのは、本来かかっている費用の3割ですね。

 

なので、風邪をひいた時は、みなさん医療保険の財政を考慮して、病院に行くのはやめて、ドラッグストアの風邪薬で済まそう!

という議論が存在しています。

 

セルフメディケーションという言葉を聞いたことはありますか。

これは、簡単にいうと、風邪のような軽微な症状には、自分で(セルフで)、責任もって治療しましょう(メディケーション)ということです。

昨年の税制改正でも、セルフメディケーション税制というものが創設されて、市販薬を買った場合に、税制控除を受けれるような仕組みもでき、国も後押ししているようですね。

 

このセルフメディケーションの議論が発展していくと、、、

今は、病院にいって風邪の薬をもらうと、医療保険がきくのを、市販の風邪薬と同じくらいの効果なんだから、保険で面倒みるのをやめよう!、という議論になってきます。

 

もしかしたら、将来、風邪をひいてお医者さんにいったら、「薬はマツキヨでパブロンを買ってね」と言われる時代がくるのかも。。。

 

上記は風邪薬の例ですが、この議論で結構な盛り上がりを見せているものがあります。

 

それは、湿布です。

 

財務省の資料によると、湿布は市販で買うと1000円くらいですが、医療保険の公定価格は120円くらいになっています。これから私たちが医療機関の窓口で支払うのは3割ですから、36円の負担で湿布をゲットできてしまうのですね。お年寄りは1割の負担ですので12円です。

 

湿布なんて、はっきりいってあんまり市販でもお医者さんに処方してもらうものも、ひんやりするだけであんまり違いは分かりませんよね(多分細かいところはちがうのでしょうが。。)

なので、湿布を医療保険の対象外にしようという動きがあり、今年から一度に70枚までしか処方できないよ、というちょっとした規制がが出来ました。

 

皆さんも、捻挫なんかして、整形外科にいって湿布をもらった時は、セルフメディケーションという議論もあったかなと思い出してみてくださいね。

 

医療保険では、これまで、保険の対象になっているものを、保険の対象外にしようということはされてきませんした。

 

ですが、今後、高齢化が進んで、いよいよ医療保険の財政がまずくなってきた、、なんとかしなきゃいけない!、となった時には、こういうところへの改革が本格化するのではないかな、と思っています。

でも、あまりセルフメディケーションを進めすぎると、軽度な風邪をこじらせて、重度化するという元も子もない話にもなってしまう恐れがあるので、そのバランスをどうとるのかが難しいなと思います。

 

みなさん、お体にはお気をつけて・・

病院の目の前にあるたくさんの薬局って一体・・  

最近、風邪をひいてしまいました。。。

この時期はいきなり寒くなったり、暑くなったり、、体調管理をしていくのが難しいので、皆さんもお体には気を付けてください。

 

さて、風邪をひいた時、皆さん病院に行きますよね。それで、診察をしてもらった後、その場で薬をもらうこともありますが、薬を処方してもらうために、処方せんを書いてもらうことになると思います。

 

もらった処方せんを薬局で処方してもらって家に帰る。。。ということは誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。

 

さて、私も類にもれず、病院で処方せんを書いてもらって、薬局に行くことになりました。

そうしたら、特に大きな病院のそばだと、病院をでてすぐ目の前に、薬局がありますよね。しかもいくつも!

 

・・でも、なんで病院で薬をくれず、わざわざ処方せんを書いてもらって薬局までお使いする必要があるのでしょうか。めんどくさくないですか??

しかも、病院の目の前に薬局あるなら、もう、病院で薬くれよ!って思いませんか。

 

今回の記事では、医薬分業を取り上げたいと思います。これは去年の規制改革会議で取り上げられたテーマです(なので話題としてはちょっと古い)。

 

医薬分業(イヤクブンギョウ)という言葉を聞いたことはありますでしょうか。意味は、簡単にいうと、お医者さんが患者さんを診療し、それに見合った薬を薬剤師さんが調剤しようという、専門分化を進めよう!ということです。

 

診療はプロであるお医者さんに、薬のプロは薬剤師さんに、していただくのは確かにありがたい話ですよね。

 

また、病院にとっても、薬の在庫とかも持っていく必要がないので、薬局と分業をするということはメリットがあるそうです。

 

ですが、問題は、それに合うメリットを皆さん、感じていますか??という話です。

 

特に若い人は、病院で薬をもらっても、処方せんをもらって薬局で薬をもらってもはっきりいってあんま大差ないですよね? さっさと薬くれよ!って感じですよね。

 

しかも、お医者さんが薬を処方してもらうより、処方せんをもらって薬局で調剤してもらう方が実は費用も高くかかるのです。

それは、お医者さんにわざわざ処方せんを書いてもらうのに料金がかかること、薬局で薬剤師さんから薬の説明を受けるとそれにまたお金がかかるためです。。。なので、はっきりいって、病院で薬をもらった方が安いのです。

 

みなさんが薬局に行くメリットを感じていない理由はなんでしょうか。薬剤師さんの話が丁寧じゃないとか、真剣に聞いていないとかもあると思いますが、その原因の一つにいつも病院の近くの薬局にいっているから、、ということはありませんか?

 

例えば、眼科は渋谷、内科は上野、整形外科は新宿に行っているとしたら、皆さん、渋谷・上野・新宿それぞれ診療所の近くの薬局にいって薬をもらっているのではないでしょうか。

 

ちなみに、病院の目の前にある薬局を門前薬局(モンゼンヤッキョク)と言います。

 

今、薬局の在り方を変えていこうということがよく言われています。

それは、かかりつけのお医者さんを持つように、かかりつけの薬局を持とう!ということです。

先ほどの例のように、違う町で違う門前薬局にばかりいっていたら、ご自身が使っている薬の全体像を把握している薬剤師さんがこの世にいないのですね。

薬は飲み合わせの問題があったりして、特に高齢者だと、10種類以上の薬を服用しているケースもざらにあります。そうすると、飲み合わせの問題で、逆に体を害してしまうということが結構あるそうです。この場合、かかりつけの薬剤師さんがいると、これとこれは一緒に飲んではだめです、など指導をしてくれてありがたいですよね。

 

確認ですが、処方せんは全国どこの薬局でも使える、ということはご存知でしょうか。必ずしも、処方せんを処方してくれた病院の近くの薬局で処方してもらう必要はないんです。いつも家の近くの薬局に行ってもいいんです。

 

これから、高齢化が進む中、かかりつけ薬局・薬剤師さんの重要性が大きくなっていくかもしれませんね。

診療報酬でも、門前薬局に対して要件が厳しくなったりして、門前薬局に収益が入らないように改定がされました。むしろ、薬局としても、変わっていかないと、淘汰されていくのではないでしょうか。

みなさんも、かかりつけ薬局というものを家の近くに見つけてはどうでしょうか。

最近話題になっている年金制度改革案

 最近よくニュースになってる年金法案。今、国会で審議されています。国会は年明けからの通常国会と、秋頃から冬にかけて開かれる臨時国会という2つの構成になっていますが、年金法案はまさに、冬の陣。臨時国会で議論されているところです。

 

 今年の臨時国会は、TPPでもめていたりして、今月の14日までになっていますが、無事に成立するかが気になりますね。衆議院は通過(これもかなりもめていましたが・・)しましたが、参議院で議論中というところです。

 

 さて、おおもめにもめている法案ですが、果たしてどのような内容なのでしょうか。簡単にですが、その内容について本ブログでも触れてみたいと思います。

 

 そもそも、年金制度の今の仕組みについて簡単に説明してみたいと思います。

 

 年金制度は現役世代から保険料を集め、高齢者に配るという構造になっています。ここで大事な事は、今の日本の年金制度は、

①高齢者に配る年金額がこれくらい必要でだから、若い人からこれくらい保険料を集めよう、ということになっているのではなく、

②若い人から集まる保険料はこれくらいだから、高齢者に配るのはこれくらいにしよう、、という制度になっていることです。

 

 すなわち、高齢者が増えれば増えるほど、無尽蔵に現役世代が払わないといけない保険料が上がるのではありません。

 若い人から集める保険料をあらかじめ固定しておいて、その集まった額で高齢者の年金を賄うという制度になっています。配るお金がなければ、当然、年金額は減りますよ、ということです。

 

 さて、その保険料ですが、毎年保険料率が0.35%くらい引き上げられており、平成29年度以降は18.3%に固定されることになっております。そのため、この集まった原資で高齢者の年金を賄っていく必要があるのですね。そして、今後100年間の収支を均衡させることになっています。

  ちなみに厚生年金保険料は労使折半ですのえ、実際に私たちが払っているのは、9%くらいですね。

 

 さて、高齢者がもらえる年金については、基本的には賃金や物価の上がり幅に応じてもらえる額が上下することになっています。

 ただし、上記のとおり、年金保険料で入ってくる額が固定されてしまうと、当然それに影響を受けることになりますね。

 例えば、

 ① 現役世代の人口の減少(保険料の納める人が減る)

 ② 高齢者の平均寿命の延び(年金を分け合う人が増える)

が起きると、当然、もらえる年金額が下がってくるわけです。この下がる部分について、マクロ経済スライドといいます。

 

 さて、今回の法案ですが、そのマクロ経済スライドに手を付けよう、というのがその一つの内容です。

 

 年金については、①まず物価や賃金にスライド、②さらにマクロ経済スライドでスライド、というルールになっていますが、実は、物価が下がっている時期にマクロ経済スライドを発動させると、年金の減額にダブルパンチになってしまうので、そういうときは②のマクロ経済スライドを「発動しない」というルールがあります。

 

 それなので、昨今のデフレ下の状況でマクロ経済スライドが発動されてこなかったのですね。

 

 それに対して、今回の法案の改正内容の一つがは、マクロ経済スライドのキャリーオーバー制です。デフレ下で発動しなかったマクロ経済スライド、その分について、物価がたくさん上がった時に、持ち越して発動させよう!というものです。

 

 というか、マクロ経済スライドが十分に発動しないとどうなるのでしょうか。一言でいうと今の高齢者がもらいすぎてしまうので、将来の高齢者がもらえる年金額が減ります。これは100年間で収支均衡ということですので、そりゃそうですね。

 そのため、将来にわたって年金制度を維持していくためには、今回の法案は必要な喪なのではないかな、と思います。

 

 法案の内容はこれだけではありませんが本日はこの程度で・・

11月11日は何の日?

一昨日11月11日は何の日だったかご存知でしょうか。


そう、ポッキーの日・・・でもあるのですががですが、実は「介護の日」でもあるそうです(はっきりいって知らんがなって感じですが笑)。

 

ただの語呂合わせなのですが、「いい日、いい日」で介護の日ということです。

さて、そういうことなので、今回は介護保険の記事を書いてみたいと思います。


単純に介護保険って何なの??っていう話です。


日本に社会保障制度は、社会保険を中心に出来ています。

 

社会保険というのは、いつも皆さんがやっている、「保険料を払って、その分、いざ困った時は給付を受けてもらう」という仕組みです。

 

具体的には、医療保険(保険料を払わないと全額自費です。)、年金(保険料を納めないと老後にお金がもらえません)、雇用保険(失業などした際に給付が受けられます。)、そして介護保険です。

 

ちなみに、社会保険ではないものの代表例は生活保護制度があります。

 

生活保護は、本当に困った人については、全額税金で生活費の補助をしてあげたり、社会復帰に向けた訓練を行う仕組みです。

これは、みなさんが保険料を納めていようが納めていまいが、関係ないです。本当に困った時に、全員が使える仕組みです。

 

さて、介護保険制度は、この中社会保険の仕組みの中で、一番新しくできた制度です。
2000年から制度が始まって、まだ16年程度しかやっていないわけですね。

 

医療保険は第2次世界大戦前からありますし、国民皆年金(国民全員がなんらかの年金制度に入る仕組みができたこと)が達成されたのも高度経済成長期でしたので、それと比較して若い社会保険ということですね。

 

高齢化の進展や、一人暮らしの増加、核家族化・・などの理由で、社会全体で高齢者の介護を支えようと意思決定されたのが、その時だったそうです。現代の社会保障制度改革で本当に大きな改革だったのではと思います。


介護保険は、介護が必要になった時に、介護サービスをしっかり受けられるように、みんなで保険料を払ってプールしておいて、介護が必要な人に保険給付を行うものです。
例えば、自宅にヘルパーさんに来てもらったり、デイサービスに通ったり、特別養護老人ホームに入所したり、、というサービスが受けられます。

 

介護が必要な人は、市町村の役場に申請して、「本当に介護が必要なのかな?」と認定を受けてもらって、

 

確かに必要そうな人に、ケアマネージャーさんがどういう介護をその人にしてあげるかアレンジして、サービスを受けるような流れになります。

 

ここで面白いのは、医療保険介護保険の違いです。みなさん医療保険を使う時、市町村の役所に申請にいったりしませんよね。また、誰かにどういう治療を受ければいいか、、なんて聞きませんよね。

 

介護サービスは、医療と違って、ヘルパーさんに掃除とか洗濯とかしてもらうこともあるので、誤解を招くかもしれませんが、どのような人でもあれば助けになるものです。
そのため、本当に必要な人に本当に必要な量だけ、サービスが届くように、認定審査やケアマネージャーさんのケアプランの作成があります。

 

医療は、いきなり病気になって緊急的に必要になりますので、病気になってから役所になんていってられないし、医療サービスはどれくらい必要なのかってお医者さんじゃないとわかりません。そのため、介護のようなわずらわしい仕組みはないのです。

 

さて、介護保険の利用状況は、ぐんぐん伸びており、制度発足当初は、3.6兆円くらいの規模でしたが、今は、10.4兆円の規模になっています。わずか15年間です。
この費用の半分くらいは税金で賄われており、また、4分の1強が40~64歳の人から集める保険料、残りの4分の1弱が65歳以上の高齢者からの保険料で賄われています。←なので、40歳未満の人は介護保険料払っていませんよね。40歳になったら払わないといけないのです。

 

そのため、高齢化の進展に伴い、費用がぐんぐん伸びていく中、保険料や利用者の負担が増えるのを抑えつつも、みんなでお金を賄っていく必要があるよね、ということがよく言われています。それが僕のブログでもよく取り上げている気がしますが、お金周りの話です。

 

また、介護サービスの質の話では、「地域包括ケア」という言葉が最近使われています。


なんか難しい言葉ですが、かみ砕いていうと、「お年寄りが高齢者になっても、ずっと今まで住んできた地域で暮らしを続けられるようにしよう。そのために、医師やホームヘルパーさんたちだけでなく、井戸端会議などの地域住民のつながりも使って、高齢者を支えよう。」ということでしょうか。

 

自分が今、高齢者になったと想像してみてください。旦那さんあるいは奥さんは既に亡くなり、息子たちは遠くの町で住んでいます。
働き盛りだった時から住んでいた町で何とか暮らしてきましたが、体が不自由になり、介護が必要になりました。そのため、ちょっと遠くの高齢者施設に入所することにしました・・。

っていうことがありそうですが、遠くのなじみのない施設に入るよりは、出来るだけいつも住んでた町で見知った人たちと一緒に住んでいたいですよね。
その時、信頼できるお医者さんやホームヘルパーさんだけじゃなく、地域の自治会とかに顔出したりして一緒に近況報告とかできた方がいいですよね。
そんな仕組みをこれからはつくっていこうよ、ということです。

 

かつて、日本では「社会的入院」ということがよくあったといいます。今となっては信じられないことですが、高齢者の医療費が無料だった時代がありました。
そうすると、入院は無料です。そのため、お父さんお母さんを家で面倒見切れなくなると、ずーっと入院させる、ということがあったそうです(今も一部あると思います。)。

これを、医療が必要だからということではなく、社会的に面倒みれない・入院していてもらった方がありがたいから、という意味で、社会的入院と言います。

 

入院したことがある人は分かりますが、入院中って、暇ですよね。何も考えずにのんびり寝てれば一日は終わり。お見舞いもこなかったら全然話す機会もない。
このような状況にいると、簡単にいうとぼけます。頭を使わないからそりゃそうだろ、と思います。

 

「地域包括ケア」というのは、その社会的入院の反省というか、反面教師というか、そのような意味合いがあると思います。


家にいれば、朝起きて、今日の朝ごはん何にしようかな、卵でも近くのスーパーに買いに行こうかな、洗い物や洗濯はどうしようかな・・と考えて、ちょっと体は不自由かもしれませんが自分で判断して「主体的に」行動しますよね。そのように生活できる高齢者を増やそう!というのが、介護サービスのあるべき姿だと思いますし、行政もそれを目指しているのですね。

 

よく、日本の医療介護政策を誰かが論じるときに、「2025年」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

 

2025年は何かというと、「団塊の世代がみんな後期高齢者(75歳以上の高齢者)となる年」です。

 

75歳以上になると、統計的に明らかに、一気に介護が必要になる人が増えます。

団塊の世代は人口が多い世代ですね。

そのため、団塊の世代後期高齢者に2025年までの介護保険制度の改革が大事だ!と言われているのです。ちょっと新聞や本屋でチェックしてみてください。

 

脱線しがちでしたが、介護保険についても少しでも関心をもっていただければ。

すべてはシナリオ通りなのか、国会審議について

今回は、法律が審議される国会運営について少し紹介したいと思います。

以前も少しご紹介しましたが、法律が成立するには、国会で国会議員の多数決で賛成多数になる必要があります。

 

ですが、法案がだされていきなり多数決、というのはなくて、しっかりと国会議員同士で、その内容を詰めて(審議)、必要であればその修正を加え、多数決にはかられることになるのです。

 

一般的に審議は、法案を提出した内閣(総理大臣や○○大臣)に対して、他の国会議員が質問してあらがないか調べる、といようなプロセスです。

 

みなさん、国会といったら、半円上で全議員の席がある議場を思い浮かべるかと思いますが、あんな大人数で細かい点やらも含め審議なんてしてられないので、審議の大抵は委員会という、少人数の詳しい議員の集まりで審議をすることになります。

 

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社会保障制度は大体、厚生労働委員会というところがあり、そこで審議が行われます。委員会は他にも、内閣委員会・総務委員会・財政金融委員会・・などなどがあります。

 

そして、委員会でOKがだされたものが、本会議(いつもテレビでみる議場で行われるやつ)にあがっていき、多数決が行われるというものです。

 

本会議や委員会での質疑については、いきなり当日になって、

「○○についてどう思う?」と聞いても、

「そんなこといきなり聞かれてもちょっと。。。」となってしまいますので、

質疑の前日までに、当日質問をする議員は「明日この質問をするから、答えを用意しておいてね」と通告します。

 

この通告を受けた関係省庁の事務方の人は、資料や回答案をその日の夜中に作成し、当日の質問に備えることになります。

 

国会の日程は不透明なことがあり、いきなり明日委員会を開催します、決まることもありますので、突発的に対応が必要になるのですね。

 

ちょっと前に、明日何を質問するのかをずっと明らかにしない議員さんがいて、ちょっとした問題になりました。

議員さんはなんでも国会では質問してよいので、その人がなんの質問をするのかを決めてくれないと、関係省庁の事務方は対応必要になるかもしれないので、帰れないのですね。

その時は、夜の12時くらいまで、一体なんの質問を次の日にする分からず、全省庁の国会対応の担当の事務方が帰れないという状況に陥っていたということです。

 

事務方が回答案や資料を準備したら、その後、質問に対する回答者と打ち合わせをする必要があります。

 

安倍総理も神様ではないので、当時に他の議員から聞かれることを少し勉強する必要があります。弱みを見せたら、野党から攻められてしまいますからね。

この勉強会は早朝からやります。質疑は早いと朝の9時台から行うこともありますので、本当に早朝からやる必要があるのですね。

 

このようにして、質疑が始まる前には、質問者はどのような質問をするのか、回答者はどのような回答をするのか、シナリオが出来上がるわけです。

 

国会の場ではもちろん、想定外のことも数えきれないほどあるのかと思いますが、概ね基本はシナリオがあって、それをこなす、ということになるのではないでしょうか。

 

なんだか変な感じがしますが、国家行政の最高レベルの責任者が、公の場で誤った発言や、国民を不安にさせるようなあいまい発言をすることは適切とは言えません。

 

影響力のある人はその発した言葉が新聞やニュースに取り上げられ、不適切発言などがあれば、すぐに問題になります。

こうしたことから、合理性はあるのですが、なんだかやはり不思議な気がしますね。

 

今、TPPの関係で、農水相が不適切発言を言った・言わないの問題で、野党の人たちは、「こんなやつが農水省の大臣なら審議なんて付き合ってられるか!」といって、反発していますね。

このようにして、政治の問題も絡むので、なかなか国会の日程は読みにくいところがあります。

 

野党は、常に与党の粗を探しており、難癖付けるのが世の常のような気がします。今回も難癖付けて、TPPの承認をなんとか遅らせようとしているわけですね。

介護保険料を若い人たちも納める時代がくるか

今回の記事では、当ブログで初めて、介護保険を取り上げたいと思います。

 

ちょっと前の話ですが、NHKニュースで、「介護保険料の負担対象を厚労省が拡大を検討」ということをやっているのを見ました。


さて、どういうことでしょうか。


そもそも、介護保険って何???っていう人ばかりかと思いますので、簡単に説明しますと、介護保険は、介護が必要になった時にサービスを受ける際、しっかり月々の保険料を払って入れば、利用料の9割分を保険でみるので、ご自身は1割分の負担だけでよいですよ、、とする制度です。


高齢者の方々は、特に75歳以上を過ぎると、体も不自由になって、日々の生活を送るのが大変になったり、転倒して車いすや寝たきりになったり、認知症を発症するなりして、自分だけで生活していくのが難しくなる場合がよくあります。

 

この際に、利用できるのが、介護サービスです。

 

例えば、お家にヘルパーさんが来て掃除や食事の介助をやってくれたり、デイサービスといって、日中は一人で家から出て、リハビリやレクリエーションなどをやってくれる施設に通ったり、はたまた、特別養護老人ホームなどの施設に入所してそこに住まわれたり・・というお金について、本当は結構な額になるのですが、それをみんなの保険料(と税)で賄ってあげるよ、ということです。

 

これが介護保険です。

 

でも、若いみなさんにとっては、毎日仕事をして、休日は思いっきり遊んで、元気ピンピンなので、上記の介護サービスなんて利用しませんよね?


なので、使うチャンスの少ないサービスのために、毎月保険料を払ってられませんよね。

服とかおいしいごはんとかにお金を使いたいですよね。

介護になった時のリスクヘッジのために保険料を強制的に払わされるなんてやってられませんよね。

 

ということなので、介護保険の保険料は40歳以上の方しか払わないということになっています。


この40歳以上になっているのは、以下のような理由です。

 

① 40歳くらいになると、両親も70歳くらいになっているだろう。両親の介護が必要になった場合、介護サービスがない世の中だったら、家族が介護をしなければいけないが、介護保険のサービスのおかげで、それはしなくていいことになっている。そのため、両親を介護する負担が軽くなるという恩恵があるため、保険料を支払ってください。

 

② 40歳であっても、加齢に伴う疾病(関節リウマチとか骨粗鬆症とか・・)によって介護が必要になったら、介護保険のサービスを受けられるというように制度が設計されています。そのため、大体40歳以上になれば、体にもガタが来はじめて、介護保険のお世話になる可能性も高いだろう。なのでリスクヘッジの観点から保険料を払って下さい。

 

現在、上記の「40歳以上」という線引きのラインを、もっと引き下げてはどうか、ということが議論されています。なぜかというと、介護保険の財政状況があまり芳しくないことが一つの要因です。

 

介護保険にかかっている費用は10兆円くらいですが、半分は税金が使われ、半分がみなさんの若者や、高齢者が払っている保険料で賄われているわけです。

 

介護費は高齢化にともなって、がんがん伸びているわけですが、それに伴って、一人ひとりが納めるべき保険料もがんがんあがってくるわけです。

 

そのため、もっと保険料を払う人を増やせば、一人当たりの保険料の額が減らせるね、ということで、昔から、この40歳のラインを引き下げるかどうか、、という議論がされているのですね。


ですが、若い人にとっては、月々のなけなしの給料からさらに介護保険の保険料まで払うなんてとんでもない、ということになるので、
この40歳のラインの引き下げをするのであれば、介護保険の制度設計を見直す必要があります。

 

それは具体的にいうと、
今、介護保険は、加齢に伴う病気で介護が必要になったときには介護保険を使えるというわけですが、それでは若い世代に恩恵はありません。

 

これを見直して、「加齢に伴わない理由でも、」何らかの病気やけがでとにかく介護が必要になったら、全部介護保険が使えるようにする、ということです。

 

実際今も、そういう人に対しては、「障害サービス」といって介護保険と他の制度で、行政がサービスを提供しているのですが、いわば、介護保険に障害サービスも含めてしまおう、ということになるのではと思います。

 

いずれにしても、この40歳ラインの引き下げ問題については、若い人みんなが、「確かに介護が必要になるリスクが自分にもあるから、保険料を納めるのもしょうがないかな」と思える納得感がないと難しいのかな、と思います。

 

この問題を紹介しているNHKの解説室のURLを紹介しておきます。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/252019.html

 

最後に少し脱線しますと、

保険というのは、「保険料を払っていれば、給付をうける権利がゲットできる」という仕組みです。


よく職場に生命保険のお姉さんが営業にいらっしゃるかと思いますが、生命保険に加入して、毎月保険料を払っていないと、自分が死亡したときにお金はおりませんよね。てか、当たり前ですよね。

 

でも、毎月保険料を払ってれば、いくら生命保険会社の経営が悪化していたとしても、お金を請求する権利はみなさんにあります。毎月の保険料で、死亡したときにお金をもらう権利をゲットしているわけです。


そして、「社会保険」というのは、「保険料を払いたくなくても、有無を言わさず強制的に」保険料を皆に払わせ、それと同時に保険の給付を受ける権利を与えるというものです。

これは、法律で決まっているので、「俺は絶対に保険料を払わない」という人がいたら法律違反になります(まぁそういう人もいますが。)。

 

そのため、社会保険を制度設計するにあたっては、みんなが、「この問題に対しては、みんながいつか抱える可能性があるから、社会全体でリスクヘッジする必要があるな」と思うことが必要です。

 

例えば、火災保険を強制的に国民全員を加入させるという制度をつくろうとした場合、豪邸を持っている人は火災が起きたら困りますが、家財が全くない人はそこまで火災になっても困らないですよね。

 

そのため、火災保険は「国民を強制的に」加入させる社会保険にはなじまないと思います。なので、それは民間の保険会社のテリトリーということなのですね。

小泉進次郎議員の提言、健康ゴールド免許の可能性

最近のニュースで、小泉進次郎議員が、将来の社会保障政策への提言をまとめていました。

 

提言は若手議員を中心にして、勉強会を開きながらまとめたもののようですが、なかなか面白いので、注目してみていました。

 

かっこよくて、これからの時代を担っていく政治家というイメージですね(にしても日本は二世議員が多いですね・・)

http://ameblo.jp/koizumi-shinjiro/entry-12213460616.html

 

その提言の中で、「健康ゴールド免許」制度について、少しばかり思うことを書きたいと思います。

 

進次郎議員らの提言のうち、「健康ゴールド免許」という提言がありましたが、非常にざっくりいうと、以下のようなイメージかと思います。

 

・医療介護制度の持続可能性を確保するためには、「病気になってから治療する」だけでなく、そもそも「病気にならないようにする」よう、自分でしっかりと健康管理をする必要がある! 健康管理をしっかりすれば、予防できる病気も多い。

 

・だけど、今は健康管理をしっかりやろうとするインセンティブが少ない。そのため、健診とかをしっかり受けている人については、医療保険は患者さんは医療費の3割分を自分のお財布から払うことになっているが、それを例えば2割にするなど、「健診を受けていればお得感」を出して、インセンティブを強化しようじゃないか!

 

・これを健康ゴールド免許と呼ぼう!

 

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このブログでこの手の話題を取り上げることが多い気がしますが、まぁ、最近世の中で注目されていることなのでしょうかね・・。

 

まず、思い出されるのは、前ブログで取り上げた長谷川豊さんの意見に近いものを感じますね。

 

彼は、議員とは逆に、「全然健康管理をがんばっていない人について、医療保険の給付をやめてしまえ!」と言っていたわけですが、これは本質的には進次郎議員たちと同じ考えかと思います。

 

長谷川さんは、健康管理を受けていない人にペナルティや罰則を与えることで、進次郎議員は、インセンティブや報酬を与えることで、、手法は逆ですが、「健康管理をしっかりしている人・やっていない人」で医療保険の扱いをかえる、という点では共通しているのかなと。

長谷川豊さんのブログ記事に思うこと、自業自得で病気になった人をどうするか - 若者による社会保障のブログ

また、ポケモンGOのブログでも取り上げましたが、「健康管理をすることによるお得感」を出していく取組についても医療保険の仕組みの外でも進められています。健診を受けたら、プリペイドカードを上げるよ、とかフィットネスクラブの割引券を上げるよ、とかそういう取組です。

ポケモンGOと、これからの社会に必要な予防・健康づくり - 若者による社会保障のブログ

 

本当は、健康管理を進めるメリットというのは、ボディシェイプが引き締まるとか、体調がよくなったとか、ということにあって、お金とか割引券とかがもらえるということではないと思うので、若干邪道な気がしますが、いずれにしても、注目されているわけですね。

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進次郎議員の提言は全体としては確かにいいなぁと肯定的に捉えているので、この記事では、彼の提言を紹介できればまぁ満足なのですが、ちょっと気になった点だけを少し述べたいなと思います。


提言では、負担の割合を変えることを提言していましたが、

 

健診を受けていないことの理由の多くは、「健康だから」という理由です。
すなわち、自分が健康だと信じていているから、健診なんて受けなくていいや、という発想です。

 

そのため、そういう人たちに、窓口負担が安くなるよ!健診を受けないと窓口負担が高くなるよ!といっても、そもそも病院に行く気なんて全然ないんだから、あまり効果がないのではないかな、と思ったわけです。

 

そういうことを踏まえると、差をつけるのは、月々納める「保険料」の方が有効なのかな、と思います。

健診を受けていれば、月々納める保険料が安くなる、という仕組みにするのです。

 

ですが、保険料は、給料から強制的に天引きされるものなので、税金と類似しています。そのため、「いつ・どれくらい」保険料を支払うのか、はっきりと決めておかなければなりません。

(税金は、ルールが事細かく決められています。だって、私たちのお金をとっていくのですから、適当に運用されていては困りますよね。)

 

なので、もしこのような仕組みをつくるのなら、以下のようなことを考えないといけません。
・怪我で寝たきりで健診が受けられない人はどうするの?
・健診会場がめちゃくちゃ遠かったり、健診を受ける日に絶対外せない用事があった人はどうするの?

上記は思いつくままに書きましたが、日本全体に網羅的に取り組むとしたら、なかなか大変なことになりそうです。。

 

どうすればよい、という政策提言にはつながっていませんが、予防や健康づくり、というトピックは今後ますます注目を集めるものになるのかなと思います。