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20代の社会保障のブログ

ニュースで見るけど難しくてよく分からない社会保障を少しだけ噛み砕いていくブログです。若者目線で綴っていきます。

最近話題になっている年金制度改革案

 最近よくニュースになってる年金法案。今、国会で審議されています。国会は年明けからの通常国会と、秋頃から冬にかけて開かれる臨時国会という2つの構成になっていますが、年金法案はまさに、冬の陣。臨時国会で議論されているところです。

 

 今年の臨時国会は、TPPでもめていたりして、今月の14日までになっていますが、無事に成立するかが気になりますね。衆議院は通過(これもかなりもめていましたが・・)しましたが、参議院で議論中というところです。

 

 さて、おおもめにもめている法案ですが、果たしてどのような内容なのでしょうか。簡単にですが、その内容について本ブログでも触れてみたいと思います。

 

 そもそも、年金制度の今の仕組みについて簡単に説明してみたいと思います。

 

 年金については、様々な噂がまことしやかに流れています。

 

 年金制度は破綻している。そのため、将来年金はもらえない。

 

 そんなことはありません。今の年金制度は、

 

高齢者に配る年金額がこれくらい必要でだから、若い人からこれくらい保険料を集めよう」、ということになっているのではなく、

「若い人から集まる保険料はこれくらいだから、高齢者に配るのはこれくらいにしよう」、という制度になっていることです。

 

 すなわち、高齢者が増えれば増えるほど、無尽蔵に現役世代が払わないといけない保険料が上がるのではありません。

 若い人から集める保険料をあらかじめ固定しておいて、その集まった額で高齢者の年金を賄うという制度になっています。配るお金がなければ、当然、年金額は減りますよ、ということです。

 

 さて、その保険料ですが、毎年保険料率が0.35%くらい引き上げられており、平成29年度以降は18.3%に固定されることになっております。そのため、この集まった原資で高齢者の年金を賄っていく必要があるのですね。そして、今後100年間の収支を均衡させることになっています。

  ちなみに厚生年金保険料は労使折半ですのえ、実際に私たちが払っているのは、9%くらいですね。

 

 さて、高齢者がもらえる年金については、基本的には賃金や物価の上がり幅に応じてもらえる額が上下することになっています。

 ただし、上記のとおり、年金保険料で入ってくる額が固定されてしまうと、当然それに影響を受けることになりますね。

 例えば、

 ① 現役世代の人口の減少(保険料の納める人が減る)

 ② 高齢者の平均寿命の延び(年金を分け合う人が増える)

が起きると、当然、もらえる年金額が下がってくるわけです。この下がる部分について、マクロ経済スライドといいます。

 

 さて、今回の法案ですが、そのマクロ経済スライドに手を付けよう、というのがその一つの内容です。

 

 年金については、①まず物価や賃金にスライド、②さらにマクロ経済スライドでスライド、というルールになっていますが、実は、物価が下がっている時期にマクロ経済スライドを発動させると、年金の減額にダブルパンチになってしまうので、そういうときは②のマクロ経済スライドを「発動しない」というルールがあります。

 

 それなので、昨今のデフレ下の状況でマクロ経済スライドが発動されてこなかったのですね。

 

 それに対して、今回の法案の改正内容の一つがは、マクロ経済スライドのキャリーオーバー制です。デフレ下で発動しなかったマクロ経済スライド、その分について、物価がたくさん上がった時に、持ち越して発動させよう!というものです。

 

 というか、マクロ経済スライドが十分に発動しないとどうなるのでしょうか。一言でいうと今の高齢者がもらいすぎてしまうので、将来の高齢者がもらえる年金額が減ります。これは100年間で収支均衡ということですので、そりゃそうですね。

 

 また、年金の物価・賃金に合わせたスライドの方法も変えます。今、若者の賃金が下がっているのに、物価がそれほど下がっていない場合、年金はそれに連動して下がらない仕組みになっています。

 これについて、若者世代も賃金が下がっているのであるから、高齢者の年金も合わせて下げてもらうことをお願いするものです。

 

 そのため、将来にわたって年金制度を維持していくためには、今回の法案は必要ななのではないかな、と思います。

 

 ものの例えで聞いた話ですが、保険料を固定している以上、年金制度に入ってくるお金はもうすでに決まっています。この100年間では1900兆円あります。これを一つの「ようかん」だとしましょう。

 

 この「ようかん」を今の高齢者・若い人で分け合う必要があります。今の高齢者が沢山たべたら、当然将来の世代が食べる分がなくなりますよね。

 今回の制度改正は、「若者が苦しいときは、高齢者も少しようかんを若い人たちにも残すようにお願いする」ということかと思います。

 

 ですが、よく高齢者の年金が減っている!というニュースを聞きますよね。

 

 これ実際は、年金のスライド額が減っているのではなく、年金から天引きされている医療保険や、介護保険の保険料がどんどん上がっているということなのです。

 

 年金・医療・介護に係る費用のうち、実は年金は全然今後は増えません。そのため、年金のせいで国家財政が危うくなるということはありません。

 

 年金に必要となる国のお金は今後とも横ばいの見込みである一方、医療と介護は今後、どんどん上がっていきます。それだけ高齢者が医療や介護を使用しているということなのですね。

 

 なので、今後の社会保障の改革の本丸は医療と介護に間違いないのです。

 

 言うまでもなくですが、年金制度が破たんしているときには、日本は国債がデフォルトして、医療保険介護保険も破たんしているときです。国家として日本がダメになったら年金制度もダメになります。なので経済成長というのも必要なのですよね。

 

 最後にですが、なぜ、これだけ年金が政治まわりで大騒ぎされるのでしょうか。

 

 それは、やはり民主党政権をとるきっかけの一つとなったのが、年金記録問題だったということが一つあると思います。

 やはり、「年金をきっかけにして、政権をとった」という成功体験が残っているのでしょう。

 

 このように煽動する政治家たちのうち、実は上記の内容を分かっている人もいるそうで、あえて煽動するようなことを言って、国民の関心を引こうということもあると聞いたことがあります。