20代の社会保障のブログ

ニュースで見るけど難しくてよく分からない社会保障を少しだけ噛み砕いていくブログです。若者目線で綴っていきます。

介護保険法の改正

本年1月から続いてきた通常国会ですが、今月半ばに会期末を迎えます。

 

話題になっているのは、共謀罪を創設する組織的犯罪処罰法や、天皇陛下の退位の特例法ですね。また、森友学園に続き加計学園の問題もしばらくは落ち着くことはなさそうです。そして、来月には都議会選挙もあったりして、国会も延長ということもありそうですね。

 

そんな中先週、介護保険の関係の法律が今国会で成立しました。社会保障の関係で今年一番の規模でもあるので、今回はその内容を記事にしたいと思います。

 

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さて、みなさん、そもそも「介護保険」自体になじみがないですよね。

 

というのも、40歳未満の人は保険料も支払っておらず、そのため介護保険の仕組みの中に入っていないからです。

 

介護保険は、年齢を重ねることで「介護」が必要になったときに、その時負担が大きくならないように社会全体でささえ合う仕組みです。

 

40歳以上になると、保険料を払わなければいけないことになっていて、そのプールした保険料が介護サービスを使う人の負担が重くならないようにペイされるという仕組みですね。

 

介護サービスとは、ヘルパーさんが家に来て掃除や洗濯をやってくれたり、デイサービスに行ったり、はたまた老人ホームに入って生活したり、という具合です。

 

僕も、祖父母も老人ホームに入っていて、時折顔を見せにいったりします。なんとなく想像がつくのではないでしょうか。

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介護保険の歴史は浅く、2000年から始まりました。それまでは介護は家族によるものが多かったり、措置制度といって行政が使えるサービスを決めていたりして、サービスは充実していませんでした。

 

それが、介護保険の創設により、

・ 介護の社会化が進んだ、高齢者の家族だけでなく、社会全体で介護が必要な人を支える仕組みになった

・ 行政が予算の範囲内でサービスを決めるのではなく、本人の希望によりサービス事業者と契約する仕組みになった(措置から契約へ)、

とか言われたりします。

 

その結果、急速に使う人が増え、今やサービスを使う人は500万人(制度創設時は150万人くらい)、サービス事業所も増え、介護費用も今や10兆円(制度創設時は3兆円くらい)になっています。

 

制度が始まってから17年くらいになのに、すごいペースですよね。

 

介護は高齢になればなるほど、使う人が増えます。

 

そのため、今後更なる高齢化が進むとこの規模はどんどん膨れ上がっていくのは明らかであって、

いわゆる団塊の世代がみんな75歳になる2025年には今より2倍くらいの規模になるとい推計されています。

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少し前置きが長くなりましたが、そんな中で今回の制度改正が行われたのですね。

 

主なコンセプトとしては、 

①今後増えていく高齢者の生活をどう支えていくのか、

②さらに、膨れていく介護費用にどう対応するのか、

ということだったかと思います。 

 

 

高齢者の生活を支える、という観点からは例えば、

 

✔ 介護となることを予防したり、介護が重度化することを防止するような取組、例えば介護予防の教室や気軽にふらっと出掛けられるサロンのような場を町中に提供したり、高齢者のケアプランがその人の自立につながるものになるよう、OTさんや栄養士さんなど色んな職種の人が相談にのるような取組、などを広めていく

 

 介護保険はそれぞれの市町村ごとに運営されており(市町村ごとに保険料もばらばらです。)、市町村ごとに企画される上記の取組を財政面やノウハウ面からも後押しする

 

 日常的に医療的ケアが必要な人でも、安心して暮らせるような介護保険が使える施設をつくる(日常的な医学管理をしつつ、住まいとしても使えるような施設がありませんでした。医療も介護も必要な人を支えるということでこれを介護医療院といいます。)

  

②さらに、膨れ上がる介護費用への対応という観点からは、

 

 介護サービスはかかった費用の1割を本人の負担、所得のある人はその2割を本人の負担としていますが、このうちさらに所得がある人については、かかった費用の3割を本人の負担とする

 

 40歳から支払う介護保険料について、所得の高い企業に勤める人は多く、低い企業に勤める人からは少なくとることとし、支払い能力に応じた負担とする

 

といった、負担を増やすような改革も行っています。ニュースではよくこの辺が取り上げられていますよね。

 

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以前の記事でも書いたと思いますが、医療・介護の分野のターゲットイヤーは上述の2025年です。

※その次は団塊のジュニア世代が高齢者になる2040年です。このあたりで日本の高齢者人口は最大になる見込みです。

 

今後ますます増えていく医療・介護ニーズに対して、どのようにその地域で支えていくか、膨らむ費用についてどのように対策するのか。今回の改正はそんな流れの中にある改革だったのかなと思います。

 

介護保険って、若い人にはなじみがないと思いますが、規模も大きく社会的にも注目されています。

 

結構新聞にも載っていたりもするので、気づいた時にはこのような話があったとも、思い出してみてください。。!