20代の社会保障のブログ

ニュースで見るけど難しくてよく分からない社会保障を少しだけ噛み砕いていくブログです。若者目線で綴っていきます。

認知症サポーター講座を受けて

今回は認知症を記事として取り上げたいと思います。

というのも会社で「認知症サポータ養成講座」というものを受講する機会があったためです。


この認知症サポーターというのは誰でも講習を受ければ名乗れる非常にハードルが低いものです。

サポーターになったからといって特に何かをする必要はありませんが、何かを認知症の人が困っているのを見かけたら、手伝ってあげましょう、というようなものですね。

 

僕は祖父母が認知症であり、以前は優しかった祖母も僕のことを認知症でしてくれなくなってしまいましたし、やめちゃくちゃ怖かった祖父についても今は非常に無口で落ち着いた人になってしまいました。

 

認知症高齢になればなるほど発症する可能性が高まります。

70歳から74歳の人の中で認知症の人の割合は4%くらいですが、75歳から79歳になると14%くらいになり、5歳年齢が上がるごとに2倍になっていきます。そのため、95歳以上になるとその8割が認知症になるそうです。

 

なので寿命が伸びるにつれて避けられない病気と言っても過言ではないでしょう。

 

日本では高齢化が見込まれる中で、2025年には700万人の方が認知症になるそうです。そのため、社会全体で認知症の人に対する理解や支援を行う必要があります。

 

さて、そんな認知症ですが、どのような症状が出るのでしょうか。

 

大きな理解としてはその症状には二段階あり、一つは「中核症状」、次に「行動・心理症状」です。

 

まず、中核症状とは脳細胞が死ぬことで直接起こる症状のことです。

例えば、
・記憶障害:記憶を玉入れに例えるとすると、若い時はどんどん投げた球(新しい情報)がカゴの中に入っていきますが、認知症になると全然カゴの中に玉が入らなくなります。さらに進行すると、カゴ自体も壊れてきて、前から入っていたものもこぼれ落ちてきてしまいます。

 

見当識障害:自分が今どこにいるのか、今何時なのか。基本的な情報が分からなくなります。道に迷ったり、さらに進行すると人間関係が分からなくなります。僕の祖父母も僕のことが孫だと分からないので見当識障害が出ていると思います。

 

・理解力・判断力の障害:考えるスピードが落ちたり、2つ以上のことが同時に出来なくなったりします。悪徳セールスマンに高級羽毛布団などを買わされてしまうのもこの障害です。

 

・実行機能障害:計画や段取りというものを立てるのが難しくなります。夕食に味噌汁を作るために大根を買っても、夕食の準備をするときには大根の存在を忘れ、他の食材で味噌汁を作ったりします。

 

次に上記のような脳の細胞が死んでしまうことで引き起こされる「中核症状」がもととなり、本人の性格や周囲の環境などの要因が絡み合って精神症状・日常生活の問題が起きてくることを「行動・心理症状」といいます。

 

例えば、中核症状が原因となり失敗を繰り返すことで、自分を失って全てが面倒になります。また、お風呂に入ったりトイレに行ったり食事をしたりということが出来なくなります。

 

他には物取られ妄想といって、自分でいつもと違う場所にしまった時そのことを忘れることによって、人に盗まれたとか主張することがあります。これは本人としては、自立していると思っているので、自分としては忘れるはずがないと思っているからですね。

 

以上のようなものが認知症の代表的な症状ですが、その周りの人はどのように対応すればいいのでしょうか。

 

基本は、自尊心を傷つけない、驚かせない、急がせない、だそうです。さりげなく自然にサポートすることが重要です。

 

ゆっくりやれば一つ一つできることもあったりしますし、そもそも本人にも「なんかいつもと違うな」と病識もあったりします。

 

トイレに行く時も、「トイレに行きましょう」とは言わずに、さりげなく別の用でトイレの前を通りかかってその際に「そういえばトイレに行きますか?」と声をかけるというようなテクニックもあるそうです。

 

また他にも、クレーム対応と同じですが、本人の主張と同じことを繰り返す。
「財布がないんだ、とっただろ!」
「財布がないんですか、困りましたね」

 

話をさりげなくそらす。
「(施設にいて)ここは自分の家でないから故郷に帰らないと!」
「それではタクシーを呼びますので、しばらくお茶を飲んで待っていてください」

といったこともあるそうです。

 

さて、このような認知症ですが、治療方法はあるのでしょうか。

一部治る認知症もあるそうですが、現在のところ認知症を治す薬はありません。症状を遅らせる薬はあるそうです。

認知症予防としては、運動して生活習慣に気をつけるとか、高齢になっても社会の中で役割を見出して目標志向があると予防につながったりするという研究もあるそうです。

 

ですが、今のところでは、高齢になればなるほど認知症の発症する確率は上がっていきますので、遅らせることはできても、長生きをしている限りはいつか認知症になることもあろうかと思います。

なので、自分も他人事ではありません。2人に一人は将来的に認知症になるそうです。


政策としても、認知症対策は注目されていて、このようなサポーター講座のを振興したり、認知症の患者さんを受け入れる病院を評価し、認知症にも対応できる医療介護の体制を強化したり、研究開発に力をいれたり、と様々な手を打っています。

 

来年度には診療報酬や介護報酬の改定が行われますし、認知症の対策をどうするのかももちろん議論になるのは間違いありません。
自分にも身近で、長生きすれば将来的にも自分もなりかねない認知症について、注目していきたいと思います。